メダカに関する悩みにピンポイントで回答!

改良めだかのQ&A



目次
めだかの館でお買い物をする際の質問など
Q1 形質とは?
Q2 商品名と品種名の違いは?
Q3 現物販売とセット販売の違いは?
Q4 販売しているメダカのサイズは?
Q5 どんなメダカを選べばいいですか?
Q6 F1とは?
Q7 固定率とは?
Q8 兄弟メダカとは?


飼育に関するQ&A
Q9 メダカの飼育を始めようと思うのですが、室内での飼育と野外での飼育はどちらがいいのでしょうか?
Q10 屋外でメダカを飼育したいのですが、気をつけることはありますか?
Q11 60cm水槽でメダカを飼育しようと思うのですが、この場合何匹くらい飼育が可能ですか?
Q12 水槽の底には砂利など敷いた方がいいのですか?
Q13 数日間、家を空けることになったのですが、その間、餌を与えることができません。大丈夫でしょうか?
Q14 メダカが底の方にじっとしていて元気がありません。餌もあまり食べないのですが、どうしてでしょう?
Q15 メダカの冬越しはどのようにすればいいですか?
Q16 メダカが卵を産みません。どうしてでしょう?メダカの卵が孵化しません。どうしてでしょうか?
Q17 メダカの稚魚が孵化しても、いつの間にか死んでしまっていなくなります。稚魚の育て方を教えてください。
Q18 メダカの稚魚がたくさん産まれましたが、成長に差があり、小さいままの稚魚が心配です。
Q19 メダカの稚魚がだいぶ成長してきましたが、どのくらいの大きさになったら親と一緒に飼えますか?
Q20 ダルマメダカを繁殖させたいのですが、何かコツはありますか?


ヒデとタカのメダカQ&Aコーナー
Q1 メダカにとって危険な温度は?
Q2 7月の最適な水替え、エサやり頻度は?
Q3 体型の悪いメダカを親に残しても良いか?
Q4 タマゴトリーナーの最適個数と取り出すタイミング
Q5 水槽内の異物(虫、貝など)対策
Q6 夏場のダルマ交配のポイント
Q7 めだかの館で与えている餌
Q8 稚魚の暑さ対策
Q9 清流きりゅうの魅力
Q10 針子の上手な飼育法
Q11 大雨時の対応
Q12 冬越え準備のポイント
Q13 改良メダカにエアレーションは必要か?
Q14 華蓮(ブラックリム系)を飼育する容器は何色が良い?
Q15 「黒天河」と「黒ラメ幹之」の違い


親メダカ→飼育→選別→販売の一覧の流れはこちら
また、Youtubeにて解説動画など配信中

 


Q1形質とは?
A1形質

改良品種メダカの形質は、大きく4種類に分類されます。詳しくは、「めだかの分類方法」をご覧ください。また、形質の組み合わせにより品種名が決まります。

A2命名法
当店の品種名は、メダカ品評会(日本メダカ協会主催)で用いられているメダカの名称の分類方法を参考に、命名しているものです。お客様にめだかの特徴を分かりやすく伝えるために、できる限り各商品に品種名を併記するよう心がけています。めだかの品種については、「めだかの品種一覧」をご覧ください。
 

 


Q2商品名と品種名
A3楊貴妃と朱赤

たとえば、上述の商品の場合、見た目の形質は朱赤メダカ(品種名)なので、商品名「楊貴妃メダカ」として販売します(ニックネーム)。また、この個体が楊貴妃と幹之を交配して生まれた個体の場合、商品名を「楊貴妃メダカ」ではなく「楊貴妃×幹之のF1」として販売することもあります(掛け合わせ名)。特徴的な掛け合わせの場合、掛け合わせ名で販売することが多いです。
 

 


Q3現物セット
A4現物セット

現物販売コーナーはこちら
セット販売コーナーはこちら
 

 

Q4サイズ
A5サイズ

 

 


Q5飼育目的
A6飼育目的


 

 


Q6F1

 


Q7固定率
A7固定率

親メダカを交配させて産まれた子供
F1(第一世代)と呼びます。産まれたF1のうち、親メダカの形質を有している個体の数で固定率は決まります。金魚の世界では、固定率30%以上が確認されれば新品種として認定されるそうです。当店では、継続的に形質の良い個体を選抜・交配し続け、固定率向上(遺伝子の純度を高める)のための系統保持を行っています。
 

 


Q8兄弟
A8兄弟

固定率の部分と重複しますが、同じ形質同士の交配でも、同じ形質の子供が産まれてくるとは限りません。産まれた子供を形質が判別できるまで成長させた後に、選別を行い販売するメダカを決めています。惜しくも目的とは異なる形質を有する個体は、親の遺伝を引き継いでいる見込みのある「兄弟メダカ」として販売しています。見た目では多少見劣りする部分もありますが、遺伝に関しては販売メダカと同条件で、価格も安価です。
 

めだかQ&A

 

 


Q9 メダカの飼育を始めようと思うのですが、室内での飼育と野外での飼育はどちらがいいのでしょうか?
A:野外飼育がおすすめです。メダカにとって日光はとても大切で、屋外飼育の場合、メダカが病気になりにくく成長も良いと感じます。 しかし、室内飼育の方が常にメダカを観察・観賞できますので、観賞目的の場合は室内での飼育が良いでしょう
 

 


Q10 屋外でメダカを飼育したいのですが、気をつけることはありますか?
A:気をつけるとすれば、真夏の水温の上昇に気をつける、雨によりメダカが流されないようにする、春や秋には病気になりやすいので、常にメダカをよく観察する、などです。 また、ヤゴは稚魚を食べるので、トンボが飛び始める時期には気をつけてください。
 

 


Q11 60cm水槽でメダカを飼育しようと思うのですが、この場合何匹くらい飼育が可能ですか?
A:60cmの水槽であれば、50〜60匹までは大丈夫でしょう。ただ、飼育密度が高くなれば、酸欠を起こしたり、水質悪化を早めたりメダカの産卵に悪影響を及ぼしますので、なるべく入れすぎには注意をしてください。 目安としては、1リットルの水量に対してメダカ1匹です。
 

 


Q12 水槽の底には砂利など敷いた方がいいのですか?
A:出来るだけ底砂は入れたほうがいいです。砂の中に繁殖する微生物によって水が浄化され、水質悪化を遅らせることが出来ます。初心者の方に使いやすいのは「大磯」という砂が使いやすくおすすめです。 また、園芸用の赤玉土もすぐれた底砂です。赤玉土は硬質か、焼き赤玉土が崩れにくいのでオススメです。
 

 


Q13 数日間、家を空けることになったのですが、その間、餌を与えることができません。大丈夫でしょうか?
A:1週間くらいであれば大丈夫でしょう。特に屋外飼育の場合は、メダカの餌となる物(小さな虫やボウフラなど)が水槽内に混入している場合があるので好都合です。
 

 


Q14 メダカが底の方にじっとしていて元気がありません。餌もあまり食べないのですが、どうしてでしょう?
A:冬場の場合は水温が低いのでメダカは底のほうでじっとしていて、餌にもあまり反応しません。 この場合は心配いりませんが、それ以外の場合は水質の悪化が原因だと考えられます。 水換えを行って環境を整えてください。また、病気にかかっている場合もこのような状態になります。 メダカの体に異変はないか、よく観察してみてください。
 

 


Q15 メダカの冬越しはどのようにすればいいですか?
A:できれば大きめの睡蓮鉢や発泡スチロールなど、水温の変化が少ないものを使用し、底砂をたっぷり入れて、メダカの隠れ家も作ってあげてください。 枯れ葉や流木、石、瓦、鉢などを入れておくと、その中や陰に隠れて寒さに耐えていきます。 いずれも水中に入れるものなので、有害なものが溶け出さないものを使用してください。 枯れ葉も種類によっては水に溶けて腐敗する場合がありますので注意してください。 餌は10〜11月位から徐々に量を減らし、12月頃になるとメダカの動きも鈍り、底の方でじっとするようになってきますので餌やりをやめます。 3月くらいから、隠れ家から出てきて水面を泳ぐようになってくれば、様子を見ながら徐々に餌やりをはじめてください。
 

 


Q16 メダカが卵を産みません。どうしてでしょう?メダカの卵が孵化しません。どうしてでしょうか?
A:メダカはオスとメスがちゃんといて、餌もきちんと与え、水温20℃以上日照時間13〜14時間を条件に産卵します。 産卵しないのであれば、それらの条件が整っていないか、オスとメスの相性が悪いとも考えられます。
A:卵が受精できなかった無精卵の場合は、卵が白く濁っていて、指でつまむとすぐつぶれてしまいます。 このような卵は孵化しません。また、有精卵でも孵化までの間に、白いカビに覆われてしまう場合があります。このような場合も孵化率が低下します。 白く濁った卵やカビが生えた卵は取り除いてください。(カビが生えた卵をそのままにしておくと、他の卵にまでカビをうつしてしまいます。) また、水温が低い場合も、孵化までに日数がかかります。卵を管理する水の温度も20℃以上が良いでしょう。
 

 


Q17 メダカの稚魚が孵化しても、いつの間にか死んでしまっていなくなります。稚魚の育て方を教えてください。
A:成魚も稚魚も飼育方法は大体同じですが、稚魚は少しデリケートな部分もあります。稚魚のときの水替えは環境の変化についていけず死んでしまうことがありますので、なるべく避けてください。とは言え、水替えをしなければ水質の悪化で死んでしまいます。なので、なるべく水替えをしなくてもよい環境作りが必要になってきます。たとえば、大きめの容器で飼育する、バクテリアによる生物ろ過の働きを利用するなどです。えさは、なるべく細かくつぶしたものを一日2〜3回、少量をあたえます。 稚魚のうちは、本当に小さいので、餌の粒が大きければ食べてくれません。同じ時期に孵化した稚魚でも、成長の早いものと、遅いものに分かれます。 一緒にしておくと、成長の早い個体がエサを横取りしたり、小さい稚魚を追い回したりするので、大きくなった順から他の容器に移すと良いでしょう。
 

 


Q18 メダカの稚魚がたくさん産まれましたが、成長に差があり、小さいままの稚魚が心配です。
A:稚魚の成長の差は、どうしても起こることで、成長の早い個体であれば、2ヶ月ほどで成魚となり産卵を始める場合があります。あまりに大きさに差があると、大きいメダカが小さいメダカを追い回したり、つついたりしますので、 出来れば成長の早いメダカと、遅いメダカを分けて飼育してみてください。
 

 


Q19 メダカの稚魚がだいぶ成長してきましたが、どのくらいの大きさになったら親と一緒に飼えますか?
A:できれば成魚になるまで一緒にしないほうが理想ですが、目安としては1cm以上であれば大丈夫でしょう。 ただ、一緒にするのであれば、親が餌を独占してしまわないように、まず少量のエサを与え、親がそれを食べている間に、子供に少量与えて、分散させる感じで餌やりをすると良いでしょう。
 

 


Q20 ダルマメダカを繁殖させたいのですが、何かコツはありますか?
A:ダルマ同士の交配だと、なかなか交尾をしない事や無精卵に悩まされる場合があるため、初心者の方は、親には半ダルマを使うといいでしょう。 体長が短いダルマに比べると繁殖が容易で、ダルマメダカも産まれてきます。メスがダルマでオスが半ダルマという組み合わせでもいいかと思います。 またダルマ繁殖には、水温が非常に大事で、熱帯魚用のヒーターで水温を28℃〜32℃に設定し産卵させ、卵も同じ水温で管理し孵化させます。真夏は自然とその水温が得られますので、ダルマ繁殖にはもってこいです。

 

ヒデとタカのメダカQ&Aコーナー

 

メダカの飼育人口が増え、昨年以上にたくさんの方から飼育や選抜に関する質問が届いております。その中でも特に多いのが

『聞く人によって、答えがちがうんですが、どれが正解ですか?』

というもの。

 ハッキリ言いますと、飼育や選抜に関して100%の正解はありません

なぜなら、メダカは趣味の世界であり、感性がモノをいう世界だからです。

芸術の分野に近い世界には、正解はありませんよね?それと同じです。

そうは言っても、守るべき基本などはあります

その辺りを踏まえて、質問に対して、当店スタッフのヒデとタカの両方が回答するコーナーを連載してみようかと思います。

同じ店のスタッフなのに、ここまで回答が違うのか、と新しい発見があるかと思います。

また、二人の回答を見ることで、自分の感性や感覚がどちらに近いのか、なども感じていただけるかと思います。

まずは試験的に連載を開始してみます。皆さんのご意見やご感想をお待ちしております!

 

 

 

 

Q1.屋外飼育で、気温が何度以上になったらメダカにとって危険な状態になりますか?

◇ヒデ◇
メダカは38℃まで耐えられると言われていますが40℃以上になっても大丈夫な場合が多いです。

しかし、グリーンウォーターで飼育をされている場合は酸欠になりやすいので水温の上がりすぎには注意が必要です。

 

 

◇タカ◇
屋外での飼育は30度を超えない様にしたほうがよいです。

日当たりや風通しの良い場所を選んでなるべく水温が上がらないように工夫しましょう。

水温を上げないための工夫はいろいろとありますが、以下のようなことが挙げられます。

  • 白い容器を使う。(黒い容器は水温があがりやすいため)
  • 水量の多い容器を使用する。(水量が多いほど水温の上昇を抑えられるため)
  • エアレーションをして水槽内に流れを作る。(メダカが泳ぎ続けるような強い流れを作ってはダメ)
  • 風通しの良い場所、西日など強い日差しが当たらない場所に移動する。

 

 

Q2. 7月は、水換え頻度や餌やり頻度はどのくらいがいいですか? 屋外飼育の場合、水槽にすだれをかけた方がいいですか?

◇ヒデ◇
>7月は、水換え頻度や餌やり頻度はどのくらいがいいですか?
7月はメダカも活発に動きえさも良く食べますので、1日に2回は与えてください。

その分、水も汚れやすくなりますので、水槽の大きさにもよりますが1週間〜10日に1回くらいは水換えをしてください。

>屋外飼育の場合、水槽にすだれをかけた方がいいですか?
水槽の大きさや置き場所によって変わりますが、1日中日光が当たるような場所の場合、日蔭対策は必要です。水槽の半分くらいにすだれをかけてください。

 

◇タカ◇
7月前半はまだ梅雨明けしていない地域も多いので、5日間隔程度の水換えでよいと思います。

梅雨明けしてからは気温の上昇とともに、日差しが強くなり、水質の悪化が早くなるので2、3日に1回は水換えをしましょう。

大切なのはメダカの調子や水の匂いなどを観察して水換えのタイミングを図ることです。

餌は朝と夕方の計2回与えます。稚魚を早く大きくしたいなどの場合は、1回に与える餌の量を減らし、1日5回ぐらいに分け与えると成長を促すことが出来ます。

日中に日が当たりすぎる場所で飼育している場合は、すだれをかけて水温の上昇を抑えた方がよいです。

水槽の半分ぐらいを日陰にするだけでも、水温の上昇をかなり抑えることができます

 

 

 

Q3.親の選抜について質問です。体型が少し悪い(背曲がり)ですが、体色がとても良いので、次の親メダカに残そうと思っています。多少体型が悪くても大丈夫でしょうか?

◇ヒデ◇
新種交配か累代交配によって違います。

新種交配の場合、思い描いた特徴が出ている場合は体型に曲りがある場合でも親メダカに使います。

累代交配(例えば楊貴妃や黄金の選別)の場合は、体型や骨の曲がりは遺伝しやすいので、特別体色が良い場合でも親メダカにすることは少ないです。

 

◇タカ◇
体型が悪くても卵を採ってみたいと思う個体であれば、種親に選んでも良いと思います。

もちろん、産卵すること自体が出来なさそうな骨曲がりなら選ぶべきではないです。

選別には必ず妥協点があります。

ヒレの形は特上だけど少し体色が薄い、ラメがもう2枚頭にのっていれば、などです。

同じ水槽のメダカと比べて、多少体型に目を瞑ってでも綺麗な体色に魅力を感じるのであれば、種親として選ぶ選択もありです。

 

 

Q4.タマゴトリーナーは、1水槽にどのくらい入れるのが良いですか?どのくらい卵を産み付けたら取り出したらいいですか?

◇ヒデ◇
水槽の大きさや親メダカの数によって違います。

1〜2ペアで採卵する場合は1個で十分ですが、3ペア以上大き目の容器で採卵する場合は2〜3個使用するのがいいかと思います。

当店では、複数のタマゴトリーナーを使用する場合は、下向きのタマゴトリーナー他に上向きや横向きのタマゴトリーナーなど形状の違う物を一緒に入れています

メダカは産み付けるのが下手な個体や産み落とす個体もいますので、違う形のタマゴトリーナーを使う事により効率よく採卵できます。

卵は1週間〜10日で孵化しますので、当店では10日毎にタマゴトリーナーを交換しています。

 

◇タカ◇
基本的に1個か2個で十分です。

また水槽の大きさによって入れる数を多くしても良いと思います。

メダカの飼育でよく使用される容量80?のトロ舟などは、5個〜10個ぐらい入れても大丈夫です。

タマゴトリーナーを多く入れるメリットは、
 ○多くの卵を採卵できる。
 ○メダカの隠れ場所になり、ストレスの軽減に繋がる。
 ○日陰を作ることが出来るので、日差しの強い夏の暑さ対策
などです。

また、小さい容器で多くのタマゴトリーナーを入れ過ぎると、日当たりが悪くなり産卵数が落ちるので注意しましょう。

タマゴトリーナーを移動するタイミングですが、卵の数より周期で決めた方が良いと思います。

メダカがタマゴトリーナーに卵を付け始めてから孵化するまで1週間かかかるので、毎週1回のペースで移動させてあげましょう。

卵がついていない状態で移動しても意味がないので、大切なのは卵を付け始めた時をチェックすることです。
 

 

Q5.屋外水槽の中に、虫や貝(?)や藻のようなものなど、いろんなものが入ったり発生したりします。これらは、除去した方が良いですか?

 

 

 

◇ヒデ◇
新しく水草や底床などを入れると、色々な虫や貝などが一緒に入ってくる場合がありますが、その中で注意をしなければいけないのはイソギンチャクのような触手を持つヒドラです。

成魚には問題ありませんが、稚魚水槽に発生すると稚魚が食べられてしまう可能性がありますので発見したら駆除をしてください。

ヤゴメダカにとって天敵ですので、屋外で飼育をする場合はネット等をかけておいた方が安全です。

については、伸びすぎると絡まって動けなくなる場合がありますので注意してください。

少し生える程度なら微生物のすみかになったり、メダカが食べたりしますので、むしろあった方が良いとも言えます。

 

◇タカ◇
虫や貝には色々な種類がありますが、意図して入れたものではない場合、除去したほうが良いです。

たとえばボウフラ(蚊の幼虫)などは成魚のエサになりますが、稚魚は逆に食べられてしまいます。

稚魚水槽にボウフラが湧かないように蓋をするなどして対策しましょう。

貝も同様に、ヒメタニシや石巻貝などコケの除去対策で意図して入れた場合を除き、知らないうちに発生したものは除去しましょう。

藻、コケはメダカを飼育する上で自然と発生します。

メダカが絡まってしまうような場合は除去すべきですが、見た目が気にならないのであれば几帳面に除去する必要はありません。

ただ茶色や黒ずんだコケは水質が良くない状況なので、水槽をリセットしましょう。

 

Q6.夏にダルマの交配に挑戦したいです。ダルマメダカの種親を選ぶ時のポイントや、交配の時期などアドバイスをお願いします。

 

 

◇ヒデ◇
ダルマは高温で産卵・飼育をするとダルマ体型になりやすいと言われています。

よって、この夏場(特に8月)は屋外でもダルマができやすくなりますので、挑戦するならこの時期です。

ダルマ同士を種親にする場合、ダルマが出る確率は高くなりますが、卵を産みにくかったり、卵を産む個数も少ないので、種親には半ダルマがオススメです。

半ダルマからでも十分にダルマが産まれますし、交配も普通種とほとんど変わりなく行えます。

 

 

◇タカ◇
ダルマ体型同士の交配で一番問題なのは、産卵数の少なさです。

メスは卵を産みにくく、オスは交配に適していない体型のため、必然と無精卵が多くなります

なので綺麗なダルマ体型を選ぶのではなく、少し長めの半ダルマを選ぶことで採卵数が格段に増えます

もちろん、普通種体型やショートなど求めていない個体が産まれてきますが、数を多く産ませた中から綺麗なダルマ体型を探す方がダルマ体型を作出する難易度が低く、かつ安全に累代することが出来るます。

一番良くないのは採卵ができなかったパターンです。

それを回避するためにはまずは採卵を優先する方が結果的に多くのダルマ体型を作出できると思います。

また、卵の段階から30℃以上の水温で飼育するとダルマ体型が出やすくなると多くの方が言われていますが、個人的にはダルマ体型を作出するために累代した系統で交配をすることが重要だと思います。

普通種から偶発的に産まれたダルマ体型ではなく、ダルマ体型を作出するために選別・累代した系統を選ぶことが、綺麗なダルマ体型を作出するための近道です。

購入先の方に何を重視して選別をした系統なのかを聞くこがも大切だと思います。

 

 

Q7.与えるエサは何がいいですか?めだかの館では何を使っていますか?

 

 

◇ヒデ◇
市販で売られているメダカの餌を与えてください。
早くメダカを大きくしたい時などはブラインシュリンプなどの生餌を与えると良いです。

当店では約20年近くライズと言うエサを使用しています。
浮上性が良く、食いつきもいいのでオススメです。

 

◇タカ◇
与えるエサは市販で売られているものならどれでも良いと思います。

当店では10年来ライズというエサを使用していますが、現在に至るまで採卵、育成に問題があったことがありません。
産卵数を増やしたいのであれば産卵用のエサを、色を揚げたいのであれば色揚げようのエサが市販されていますので、検索していただければと思います。

 

 

 

Q8.屋外水槽で稚魚を飼育していますが、暑さが心配です。成魚と同じ扱いでいいのでしょうか?稚魚は涼しい環境にした方が良いでしょうか?

 

 

◇ヒデ◇
成魚も稚魚も同じく、水温の上昇には注意が必要です。

特に稚魚の場合は水質や水温の変化に弱いので
できる限り水温変化の少ない涼しい環境が適しています。

生後1ヶ月くらい経つと成魚と同じ環境でも大丈夫です。

 

 

◇タカ◇
稚魚は成魚と比べ水温や水質の変化に弱いため、
飼育場の中で風通しがよく水温の変化が10度以下になる場所を選びましょう。

とはいえ成魚は水温が高くなっても大丈夫という訳ではないので、
出来れば飼育場全体を最適な環境にしてあげることが一番良い方法です。

また水温、水質の変化を少なくするための手っ取り早い方法として、
水量の多い容器を使用することがオススメです。

孵化させる段階では小さい容器を使用し、
2週間から3週間で大きい容器に移し替えてあげます。

このとき、水温、水質の変化で稚魚が死んでしまうことがあるので、
移し変えるときには時間かけて慣らしながら移動するようにしましょう。
 

 

Q9.清流きりゅうというメダカの魅力について教えてください。他のメダカとはどこが違うんですか?

◇ヒデ◇
清流きりゅうは、体内の黒さに加え、体の側面に体外光が入る新しい表現を持つとてもかっこいいメダカです。

側面の体外光の遺伝率は高く、安定して清流きりゅうが産まれてきます。

白背景の水槽や水草などをレイアウトした水槽に入れると、清流きりゅうの魅力が存分に楽しめます。

 

 

◇タカ◇
「清流きりゅう」の特徴として、大きく2つあります。

まずは体内の黒さです。
普通のブラックメダカは体表に黒い色素がありますが、「清流きりゅう」は体内に黒い色素があります。
また黒い色素の場所の違いだけではなく黒色の印象がブラックメダカとは違い、体内の黒い色素が強くなるほど、上から見たときに藍色のような色合いになります。

現在では、頭部に黒い色素が入ることがなく、頭部の淡い青色と体の濃い藍色とのコントラストが楽しめます。

もう一つの特徴が、体の側面にある横光です。
一般的な体外光は背中にありますが、「清流きりゅう」は体の側面に体外光があります。

また腹膜の虹色素胞が強いのも特徴で、横から見たとき、黒と銀色のコラボレーションが他のメダカの中で類を見ない印象を受けます。

「清流きりゅう」は体内の黒さが特徴的なので、鑑賞、選別をする際には白い背景の水槽がオススメです。

 

 

Q10.針子をうまく育てることができません。たくさん産んでも、かなりの数が死滅します。成魚と比べて、ここは気を付けた方が良い!という事があれば教えてください。

◇ヒデ◇
元々体質の弱い個体などがいるため、産まれた針子を100%育てることは、ほとんどできません

7〜8割の針子が大きくなれば良いと思います。

生存率を上げるには、針子の期間(生後約2週間)にエサの与え方水質の変化に注意することが重要になります。

針子は産まれて3〜4日はお腹に栄養があるため成長できます。4日目以降になるとエサを食べないと餓死しますので、孵化してから3〜4日以内にエサを与え始めてください。

 

与える回数は、エサの食べ残しがないように少量を1日4〜5回に分けて与えると良いです。最低でも2回は与えてください。

水中のプランクトンや微生物も食べますので、グリーンウォーターでの飼育がオススメです。

子の期間は水質の変化にかなり弱いため水換えは行わない方が良いです。油膜などが張ったらコップですくい、減った水を足す程度にしてください。

大きめの容器で飼育するほど、水質の変化が少なくなりますので、生存率は上がると思います。

 

◇タカ◇
針子がいなくなる原因として可能性が高いのは餓死です。

餌を毎日与えていても、思った以上に針子たちに行き渡っていない場合があります。

エサが水面に広がらない、油膜が張っている状態では水が悪く針子たちがエサを食べれていないので注意しましょう。

 

水がそのような状態にならないようにするためには、

 ・かなり弱めのエアレーションをする
 ・水量の多い水槽に移動する

などが挙げられます。針子は水温や水質の変化に敏感なので、水槽を移動する際には成魚以上に慎重に行いましょう。

 

与えるエサにも注意が必要で、市販で売られている稚魚用のエサでも粒子が大きい場合があります。その場合、針子たちはエサを食べることができないので、少し粒が大きいなと感じたら潰してパウダー状にしましょう。

 

 

 

 

Q11.大雨の時、屋外の水槽は、どのような対策が必要ですか?

 

◇ヒデ◇
水がオーバーフローしてメダカが流れたり、飛び跳ねて外に出てしまう可能性がありますので、大雨の予報が出ている場合は前もって水を減らしておいてください。

急に大雨が降る場合もありますので、当店では屋外の飼育水槽全てメダカが通らない小さな穴を開けています

 

 

◇タカ◇
出来るなら雨水が入らない場所に移動させるのが一番です。

ただ、水槽の数が多いなど移動が出来ない場所で飼育されている方は、水が溢れないようにオーバーフローを設置しましょう。

また波板を置いて雨水が入らないようにすることも良いです。

板を水槽の上に置く場合は、空気が入るように少し隙間を空けて設置します。

あらかじめ水槽の水を抜いておくというのを聞いたことがありますが、水温や水質が急変しメダカの体調を損なう原因となりますので、雨水を入れないようにする対策をとりましょう。

 

 

 

Q12.冬越えに向け、今からやっておいた方が良いことはありますか?

 

◇ヒデ◇

 

屋外で越冬させる場合は、エサの調整が必要になります。

当店では、夏場1日に2回与えていたエサを

になると1回に減らし

になりエサを食べなくなったらエサやりを止めて冬越しをさせます。

 

また、水はグリーンウォーターでの冬越しがオススメですので、冬になる前に一度水を換えて、グリーンウォーターで冬を迎えるようにしています。

 

 

◇タカ◇

まず、今年の冬はメダカたちを常温飼育するのか、加温飼育するのかを決めるのが良いと思います。
常温、加温によって冬への準備が大きく変わるからです。

〜加温飼育の場合〜
ヒーターの準備、室内に移動するならば明るい場所の確保、産卵させる目的ならLEDライトが必要になります。

冬場に足りない水温や日照時間などを補う機材の準備をしておきましょう。
他は普通の飼育方法とさほど変化はありません。

 

〜常温飼育の場合〜
メダカは寒くなるとほとんど動かなくなり冬眠体勢になります。
エサも与えないので水換えもほとんどしない状態になりますが、糞や苔が溜まった水槽でメダカたちを越冬させるのは好ましくありません。
10月中旬頃には越冬前の準備として、一度水槽を綺麗にしましょう。
綺麗になった水槽には必ずグリーンウォーターを入れてください

 

 

Q13.そちらでメダカを購入したんですけど、エアレーションはつけたほうがいいですか?

◇タカ◇

エアレーションの件ですが、入れても入れなくてもどちらでも大丈夫です。

もし水質の安定などが目的でエアレーション入れる場合は、

弱めに設定してあげることで、メダカへの負担も少なくなります。

 

 

 

Q14.華蓮(ブラックリム系)を入れる容器は何色が良いとかありますか?

◇タカ◇

ブラックリム系統のメダカの容器についてですが、

黒色容器での飼育がオススメです。

 

採卵する場合も、産まれた段階から黒容器で飼育して
体色を濃くする方が綺麗なメダカとなります。

 

 

Q15.「黒天河」というメダカは「黒ラメ幹之メダカ」のことでしょうか?
できたらわかりやすく解説も入れて欲しいです。
名前だけでは、専門的な知識がないとわからないことが多いです。

◇タカ◇

「黒天河」についてですが、
品種名は
ブラック体外光ラメマルコメダカ
となります。

▲黒天河

 

「黒ラメ幹之」の背ビレが無い品種に近いです。

▲黒ラメ幹之

 

近いと表現した理由は、

「黒ラメ幹之」の背ビレがない個体を累代したのではなく、

2013年に発表した「天河」、品種名でいうと青体外光ラメマルコメダカ黒色素胞の多い個体を累代したのが「黒天河」となりますので、黒体色のニュアンスやラメの色が人によって微妙にイメージと違うと感じる可能性があると思ったからです。

 

解説に関しては、
全ての出品物につけるのは非常に困難なため
お問い合わせいただいた時に説明をする形式をとらせてもらっています。

 

写真に関しても、できるだけ多くの品種を皆様に見ていただくための当店の方針として、個体の特徴を損なわないなるべく早く撮影することを重視して撮影を行っていますのでご理解いただけたらと思います。

 

 

 

 

 

タカとヒデのメダカQ&Aコーナーは、めだかの館ブログにて連載中!
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